足立武志「ファンダメンタル投資の教科書」【レビュー】

【タイトル】:ファンダメンタル投資の教科書

【著者】:足立武志(公認会計士・個人投資家)

【出版】:ダイヤモンド社

こんにちは、WEBデザイン事務所Graspaの遠藤です。

僕は株式投資に真剣に向き合うようになって現在7年目ですが、企業のファンダメンタル分析についての考え方の基本は、この1冊で全て学びました。

株式投資というのはまずは基本を学び、そこから自分の考え方に応用していくことによって、独自の投資法や考え方を築き上げていくものだと考えます。

そういった意味でも、企業の分析方法を知るための基本的なノウハウは全てまとめられた1冊です。

これから株式投資を始めてみようとお考えの方、ファンダメンタル分析を学びたいとお考えの方、是非読んでみてはいかがですか。

目次

本書の内容

株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書】

本書はタイトルの通り、企業分析方法にフォーカスされた一冊となっております。

※ファンダメンタル分析・・・その企業の財務状況や活動内容など、どんな企業なのかを各指数を用いて分析する方法

主な内容は以下の通りです。

〇決算書の意味・読み方

〇会社四季報の使い方

〇成長株・割安株・復活株の探し方

〇決算短信のチェックポイント

〇PERやPBRなど、主要指標の使い方

などが主な項目となっており、それぞれのテーマについて事例などを交えながら細かいテーマに細分化されています。

「いくら業績が良い銘柄でも、これだけは守るべき2つのルール」「粉飾決算の兆候は決算書に現れる」「なぜ業績が良いのに株価が下がるのか」など、ファンダメンタル分析の基礎だけではなく、それらを応用した分析方法まで細かく解説してくれています。

なぜファンダメンタル分析!?

株価の分析方法

株式投資をかじったことがある方ならご存知だと思いますが、株の分析方法には『テクニカル分析』と『ファンダメンタルズ分析』の2つの分析方法があります。

株価チャートを見て、ローソク足やその他テクニカル指標などを使いこなし、過去の売買の需給関係から売買サインを探す『テクニカル分析』

そしてもう1つは企業の財務状況、経済活動内容、決算情報など、その企業の本質的な部分を様々な指標や数字から分析する『ファンダメンタル分析』

筆者は株式投資を始めたばかりの頃は、主にテクニカル分析を使った比較的短期の投資方法でした。

しかし、投資の世界で勉強を積んでいると、ある時気が付いたんです。

それは、株の世界において大成功を収めているほとんどの人というのは、『長期投資家』であるということです。

長期投資

確かに、有名なBNFさんなんかはもともと日経個別銘柄のスイングトレードでしたし、とんでもなく爆益を出しているスーパーデイトレーダーもいらっしゃると思います。

ですが、それはごくごく一部です。

先にも述べましたが、実際は株の世界において大成功を収めているほとんどの人というのは、『長期投資家』なのです。

そしてその多くは、次の2つのパターンです。

株式投資で大成功するための2つ王道パターン

【その1】:まだ誰も目に付けていない頃からその銘柄に投資し、長い年月をかけて株価が何十倍にも膨らむ。

【その2】:金融ショックなどで株価が大暴落した際に、『その企業の実態価値よりもあきらかに売られすぎている』という分析ができた結果、底値から大幅に回復、そして更なる成長をすることができた銘柄に投資する。

1は『成長株』、2は『割安株』なんて呼んだりします。

もうお気付きかもしれませんが、この2つの王道パターンを実践するためには、【ファンダメメンタル分析】をすることが必須条件なんです。

なぜなら、まだまだ株価が安くこれから成長していくであろう銘柄や、その企業の実態価値と株価の乖離というのは企業のファンダメンタルからでしか知り得ないと、筆者は考えます。

と、簡単に言ってしまいましたが、まだ皆が目に付けていない成長株を見つけ先行者優位を取るなんていうことは、そんなに簡単なことではありません。

しかし、『ファンダメンタル分析』の基礎を身に付けることは、皆さんが株式投資で成功することに大きく貢献してくれることは間違いないと思います。

そんなことが学べる、とても素晴らしい1冊です。

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