「劇場」又吉直樹【レビュー】




【タイトル】:劇場

【著者】:又吉直樹

【出版】:新潮社

こんにちは、WEBデザイン事務所Graspaの遠藤です。

又吉直樹さんの「劇場」読みました。

劇場 [ 又吉 直樹 ]

僕は相変わらずのミーハーなので、書店でパっと見のジャケ買いです。

ご存知、「火花」で晴れて芥川賞作家となった、芸人ピースの又吉直樹さんの2作目の書籍ですね。

実際は「火花」を執筆する前から書いていたというこの「劇場」。

実際に執筆再開したのは「火花」を出版後のようで、芥川賞を取った彼にとっては世間やメディアからの重圧が凄まじかったようですよ。

それはそうですよね、「火花」は300万部を超える異例の大ベストセラーになったわけですから、そんな彼が書く2作目に集まる注目は凄かったんだろうなと思います。

面白いとか面白くないと、そういう尺度で測れない作品

「一番合いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできへんかったんやろな。」

かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる恋愛小説。

内容は、演劇の脚本を書く主人公の切ない恋物語です。

正直、登場人物に対しては主人公がかなりダメ男ということ、ヒロインが良い女すぎるという印象を受けました。

あとは、「火花」でもそうでしたが、作品全体を通して言い回し、言葉選びが何とも言えない独特な世界観を作っています。

まぶたは薄い皮膚でしかないはずなのに、風景が透けて見えたことはまだない。もう少しで見えそうだと思ったりもするけど、目を閉じている状態で見えているのは、まぶたの裏側の皮膚にすぎない。あきらめて、まぶたをあげると、あたりまえのことだけれど風景が見える。

独特で、創造的で、幻想的な言葉選びは、さすがの又吉先生と言えます。

ポップな雰囲気はありません、ザ・純文学と言うのでしょうか。

とにかく雰囲気や世界観がとても良いです。

内容も、ラストの展開ではしっかりと引き込まれますよ。

涙する人も多いのでは!?

独特な世界観の、純愛物語に浸りたい方はぜひ。↓




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