ここ数年で一気にバズワードとなっている『デザイン思考』。
イノベーションを起こすために、新たにプロジェクトを始めるときには一度勉強してみることをお勧めします。#デザイン思考 #フリーランスの働き方— masashi (@Graspa_endo) 2018年3月14日
こんにちは、WEBデザイン事務所Graspaの遠藤です。フリーランスの働き方、というテーマでブログ書いてます。
デザイン思考(Design Thinking)という言葉をご存知ですか?ここ数年一気に注目され始めたバズワードで、ApppleやGoogleなどの世界的大企業でも取り入れられているほど世界的に浸透している思考です。
それでは『デザイン思考』とは一体どういった思考なのか、本記事より何話かに分けて一緒に学んでみましょう。
デザイン思考とは?
デザイン思考と聞くと、デザイナーなどのクリエイティブ的な仕事をしている人の一種の思考のような印象を抱きがちです。『デザイン』というのはグラフィックだったり、WEBだったり、プロダクトだったり、有形物と捉えるのが一般的だからです。特に近年では『~デザイナー』という言葉もたくさん生まれていますよね。
しかし、『デザイン思考』というのはそういうことではありません。
経済学者のハーバード・サイモンは『現状をより良い状態へ変えることを目的に行動指針を考える人は、みなデザインしている』という言葉を残しています。そこで筆者がまとめる『デザイン思考』とは、人間を中心とした、問題を解決するためのプロセスで、最終的にイノベーションを起こすためのデザイン的思考ということになります。
このデザイン思考が有効だと考えられている理由は、
○イノベーションが期待できる
○チーム力の強化
○新たな問題の明確化
○新たなアイデアの創出
などが期待できるからだと言えます。こういった効果が期待できるということが様々な実例を伴い、データ的裏付けが爆発的に増えてきたことが、世間にこのワードを知らしめた所以というわけです。
デザイン思考で大切な5つのプロセス
それでは具体的なプロセスについてです。デザイン思考には、ハーバード大学デザイン研究所のハット・プラントナー教授が提唱する、『デザイン思考の5段階』というとても大切なプロセスがあります。 ①共感(Empathize)
②問題定義(Define)
③アイデア創出(Idate)
④プロトタイピング(Prototype)
⑤テスト(Test)
デザイン思考の根源的考え方は、おおおかたこの5つの事柄で構成され、このプロセスを何度も繰り返すことによってあらゆる問題を解決したりイノベーションを起こすことに貢献すると考えられます。
①共感(Empathize)
全てのデザイン思考は、まずはユーザーである人間を考えることから始まります。人々の気持ちに共感することで、彼らが本当に求めているものは何かを明らかにします。
②問題定義(Define)
共感プロセスで得た情報を元に、問題定義をします。人々の価値観に迫ることによって実際に解決に取り組む問題を定めます。
③アイデア創出(Idate)
ここまでで導き出された問題の解決方法を考えていきます。このプロセスではどんなに小さなことでもとりあえずアイデア出しをすることが大切です。人々のニーズを満たすアイデアを生み出します。
④プロトタイピング(Prototype)
アイデア創出の段階で出た案をプロトタイプとして形にしていきます。生み出したアイデアを実際に形にすることで、うまくいきそうな部分を確認したりさらにアイデアを得るきっかけにしたりします。
⑤テスト(Test)
本当に目的を達成できるかどうか、ユーザーなどの声を元にアイデアを検証します。実際に知り合いなどに協力してもらい、フィードバックをもらうことが大切です。より具体的なフィードバックをもらうことで、さらにプロトタイプを改善していくことができます。
このプロセスの中で大切なことは、例えば問題定義やアイデア出しの時に、余計なことは考えずにガンガン意見を言い合うということです。学生の頃、「この意見良いと思うけど、どうかな。。。」と考えているうちに、他の人に発表されてしまうというという経験をしたことがある人もたくさんいると思います。デザイン思考的には、子供の頃のように殻をやぶり皆で意見を出し合うこと、そしてそこから質を高めていくということがとても大切になってきます。
この5つのプロセスが、デザイン思考の核となる考え方です。ただし、この一連の流れを行えば問題解決に繋がったり、より良いアイデアが生まれるというものではありません。この過程を何度も反復して繰り返すことによって、それぞれのプロセスがどんどん改善されていき、結果的により良いものが生まれるということが『デザイン思考』というわけですね。
次回は実例などを踏まえながらデザイン思考について考えていきましょう。
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